学生が求める安価とバス会社が提供する安全の関係

なぜ大学生が多く犠牲になったのか?

2016年1月、スキーに向かうバスが痛ましい事故を起こしました。
その死傷者の大半は学生であることにまた衝撃を受けた方も多いでしょう。
背景にはいくつもの問題があり、もちろんバス会社側に大きな過失があることは間違いないものの、なぜ大学生が多く犠牲になったのか?という疑問が残ります。

 

学費以外の支出を抑えたい学生の事情

大学生、専門学校生の4割が奨学金を利用しているという現状があります。
しかし返済が滞るなど奨学金についての問題は山積みです。

 

一つの大きな理由として、「将来を考えるなら早めに返済をすること」があるでしょう。
奨学金の利用者は社会人になってもなお返済をしていくこととなります。
遊ぶためのお金ではなく、旅行のためのお金ではなく、勉学のためのお金を借りなければならないことに日本の教育事情の浅さを感じます。
現状では借りて学ぶことは珍しいことではありません。

 

ところがいざ奨学金を利用してみるとそこには将来の不安がでてきます。
社会人になり収入を得ることができれば返済の目処が立つだろう、そう考えていたのも奨学金利用を検討している段階だけでしょう。
返済が始まると、社会人になり得た収入も奨学金の返済に使わなくてはならない不安と負担があります。
つまり、奨学金とは借金であり、借金とは将来の収入の使途を先に決めてしまうものでもあります。

 

これが学生などの若者にある経済的貧困の一因となっているでしょう。

 

高騰する学費がのしかかる

昔は苦労したもの、よく聞かされる昔話です。
今の若者は苦労を知らない、今の若者はお金の大切さを知らない。
そんなことはないはずです。
なぜなら年々学費は高騰し、学費はもちろんのこと一人暮らしをしている学生にとっては生活費等も捻出しなければならず到底楽をしているとは言いがたい状況です。

 

有利子の奨学金は、つまり「ローン」です。

 

返済しなければならないお金がある中で無駄な出費を重ねることはできません。
交際費、娯楽費、そして交通費などが抑えなければならない対象となるでしょう。

 

そこで今回のバス事故にもつながってきます。
安易な検証をすることはできませんが、多くの学生は価格の安いバス会社を選択することでしょう。
今回のバス会社もまたしかりです。
いくら規制をしても安全と利益を天秤にかけるような業者が後を絶ちません。

 

高速バスの事故が繰り返されています。
その背景にあるのはバス会社の問題ばかりではなく複合的な理由が入り混じっていることがみえてきます。
亡くなった命を取り戻すことはできませんが、なぜ今回の事故が起こったのか?
バス会社の何が悪かったのか、なぜ学生が大半を占めていたのか、さまざまな視点から検証され再発しないことを心から願うばかりです。